タトゥー除去をしたいと考えたときに気になるのが『治療後の傷跡』です。
タトゥーは色素を入れる際に針で傷をつけて色素を入れるため、担当した彫り師さんやその方の体質・部位によってはタトゥーを入れている部分が既に瘢痕化している
場合も多くあり、気づいていないけど既に傷跡の状態になっていることがあります。
タトゥー除去は厳密にはどの方法も傷跡が残りますので、施術選びは『傷跡選び』でもあります。
傷跡が気になる方に参考になるように各施術の傷跡についてまとめていきます。

跡を残さないためのタトゥー除去おすすめ治療法は?

どの治療も傷跡が残るとはいえ、傷跡を最小限に目立たなくすることは可能です。
そのためには各施術がどんな傷跡になって、自分はどんな傷跡なら納得がいくのか、またどのような工夫をすればより傷跡が目立たなくなるのかを考えてみましょう。

レーザー治療

タトゥー除去の治療の中で主流になっているのがレーザー治療です。ルビーレーザーやヤグレーザーなど黒に反応するレーザーとカラーにも対応するピコレーザーがあります。
ピコレーザーはカラーに対応するだけではなく、ピコ秒での照射により1回効果も高く、周りの組織へのダメージが少なくなるため痛みも少なく傷もキレイになりやすいと言われています。
レーザー治療はタトゥー色素が深いほど回数かかかり、施術回数が多くなるほど傷跡も目立ちやすくなります。1回でより効果が高く、傷への負担が少ないことが傷跡をより目立たなくするポイントになります。
傷跡はやけど跡のような状態になり、わかりやすいのは根性焼きの跡のような感じです。
施術直後は赤みや硬さが多少出る場合もありますが時間とともに目立たなくなります。
毛根にも反応するため、照射部位は少し毛が減る可能性あります。
タトゥー除去の施術の中では1番傷が目立たないとされており、ダウンタイムも短いため、選ぶ方が多い治療です。最近ではより1回効果を高めるためにフラクショナルレーザーなど複数のレーザーと組み合わせて使用するケースもあります。

切除術はタトゥーのある部分を切りとり、周りの皮膚を寄せて縫合する方法です。
1度で除去できるため、1カ月以内に除去が必要など急ぎでの除去を希望の方に人気の施術です。
傷跡は1本線で数カ月は赤みや硬さがあり、傷が落ち着くまでは色素沈着というシミができやすいため紫外線のケアが必要になります。また、関節の近くや皮膚に余裕のないパツパツな状態での切除は傷が数カ月かけて広がって目立つ可能性が高くなります。そのためお急ぎで1回での除去が希望の場合は傷が広がることをご了承のうえで、やや頑張って切除を行うケースもあります。テーピングで広がり防止の処置を続けるとより傷はキレイに治ります。

植皮術

植皮術はタトゥーの色素がある深さまで皮膚を削り、別の部位から皮膚を移植する方法です。広範囲に行う分層植皮と指などに行う全層植皮でも移植した傷跡や採取部位の傷跡は変わります。
分層植皮は広範囲の除去に行いますが、同等の大きさでの皮膚の採取が必要になり、太ももやお尻・背中などから皮膚の採取を行います。
皮膚は部位により色や質感が違うため、移植した部位は定着しても『つぎはぎ感』が出てしまします。また皮膚の採取部位には擦り傷のような傷跡が残ります。
以前は広範囲のカラフルなタトゥーの除去にメインで行われた施術ですが、ピコレーザーが登場してからは施術数が大幅に減っています。
全層植皮は指のタトゥー除去によく行われますが、鼠径部や鎖骨のあたりから皮膚を採取し、全層で採取し縫合するので採取部の創は1本線になります。
移植した部位の傷跡も範囲が狭い為、わりと馴染むことが多いと思います。
ただ定着まではどちらも約2週間の固定が必要になり、日常生活に制限がでる場合があります。

削皮術

削皮術はタトゥーの色素がある深さまで皮膚を削り、皮膚を再生させることにより除去する方法です。
皮膚が再生して傷がふさがるまでの期間が短いほど傷はキレイに治ります。
皮膚の再生は傷が清潔でないと進みにくいため、自宅で洗浄や薬を塗る処置が必要になります。
生傷を自宅で洗うため、痛みが強いのが大変なところですが、これが出来ないと皮膚の再生が遅くなり傷が目立ちやすくなります。
どうしても痛くて処置ができない方はクリニックでの洗浄も可能ですが、毎日通院するわけにもいかないので施術をご希望の方には痛みと自己処置の必要性を説明して施術を行います。
傷跡は赤みや硬さが強く、数カ月~数年かけて落ち着いていきます。
経過により1番傷跡が目立ちやすいのはこの方法かなと思います。

より跡を残さない!当院おすすめの治療方法『ピコダーム オーダーメイド療法』

タトゥー除去は施術によって傷跡が変わりますが、やはり人気なのはレーザー治療です。
レーザー治療の傷跡をよりキレイに目立たなくするには少ない回数で傷への負担を少なくすることがポイントです。同じ部位に3回火傷をするのと5回火傷をするのでは傷跡が違うことをイメージすると分かりやすいかと思います。
当院ではピコレーザーと比べて施術回数4割減、治療期間も半分以下になる『ピコダーム オーダーメイド』が1番人気の施術となっています。ピコレーザーと『N-DERM』という韓国から日本初導入のマイクロコアリングを行う医療機器を用いた治療です。ラインで入っているタトゥーなら3回・1.5カ月での除去、色がしっかりついている場合は5回・4か月が目安になります。
1回効果の高さとそれによる施術回数の少なさにより傷跡がよりキレイに目立たなくなります。
またオーダーメイドはタトゥー除去と傷跡治療を同時進行する治療内容となっているためさらに傷跡への配慮を細かくしています。

傷跡が気になったら…おすすめの傷跡ケア治療方法

①フラクショナルレーザー

ドット状にレーザーで穴をあけることによりコラーゲンの再構成を行い傷の修復を行います。
傷跡の修正に使用する場合は傷の状態により1カ月おき複数回の施術が必要となります。
またタトゥー除去の際に一緒に施術することで1回効果を高め、水膨れ防止の効果もあります。

⑤飲む日焼け止め

どんな傷でも落ち着くまで約半年の期間は色素沈着が起きやすい為紫外線のケアが大切になります。
日焼け止めを塗ることが大切ですが、長時間外に出る場合は日焼け止めがとれてしまうため塗り直しが必要になります。面倒な方は飲む日焼け止めもありますので、一緒に併用するとよりしっかり紫外線対策がしやすくなります。

⑥エクソソーム注射

再生医療として人気のエクソソームは主に点滴で使用されることが多いかと思います。
数百種類のサイトカインや成長因子が含まれるエクソソームですが、美容だけでなく傷ついた組織の再生治療にも有効とされています。
炎症が強い期間に傷の保護やキレイに修復を行うために局所注射を行うことが可能です。
タトゥー除去の他に眉やアイラインのアートメイク除去で毛根へのダメージが気になる場合には増毛効果もありますので使用することがあります。

応急処置が必要な際はこの方法で!

イベントなどで一時的にタトゥーを隠したい場合はカバー力の高いファンデーションやコンシーラーで応急処置をすることも一つの方法です。
お顔とボディは皮膚の色が違うため、ボディにあった色合いで洋服についても落ちにくいタイプのものを選ぶと良いでしょう。また専用のスプレーなどもあります。
カラフルなタトゥーの場合はコンシーラーでもスプレーでも複数の色を重ねないとカバーできないこともあり、その場合はメイク用品の費用が意外とかかります。
時間がある場合は当院でも行っているようなカバーアップがキレイでコスパも良くお勧めです。

まとめ

ここまでタトゥー除去の傷跡についてまとめてきました。
タトゥー除去はどの方法も必ず傷跡が残り、またもともと瘢痕になっている部位の除去でもあるため元の皮膚には戻りません。意外とこれを知らない方がいるので、タトゥーを入れることをお考えの方は知っておくと良いでしょう。どの方法でも傷跡は残りますが、それを目立たなくする方法はしっかりありますので少しでも参考になれば嬉しいです。