COLUMN
アートメイク除去は痛い?注意点、施術回数を医師が解説!
2023.07.19
数年間落ちないと人気のアートメイクは、ここ数年で施術をするクリニックも大幅に増えています。
施術数が増えてくると中には除去や修正を考える方もいらっしゃいます。
「実際に入れてみたらイメージと違う」「時間がたってデザインが古く感じる」など理由は様々です。
イメージと違う場合、修正で満足できる場合もありますし、除去をしないとイマージ通りにならない場合もあります。
長く持つアートメイクだからこそ、入れた後に後悔しないようにどんな場合に除去が必要になるのかを知るのも大切です。
zizのアートメイク除去施術についての詳細は以下のページより確認いただけます。
アートメイクを除去する5つの方法とは?
アートメイク除去はいくつか方法がありますが、医療行為になりますのでクリニックで行うことになります。
上から色素を入れなおす修正とは違い、アートメイクの色素自体をとるのが除去になります。
レーザーによる除去の施術が最も多いですが、他にもいくつか方法があります。
まずはどんな治療があるのかを見てみましょう。
レーザー治療
現在、除去施術の中で最も一般的な方法がレーザー治療です。
レーザーもいくつか種類があり、最も人気なのがカラフルな色の除去も可能で周りの組織へのダメージが少ないとされるピコレーザーです。
他にもルビーレーザーやヤグレーザーなどの黒をメインに除去するタイプのレーザーもあります。
アートメイクの場合はインクを単色で使用するより細かい色の調整をするため、複数混ぜて使用することが多いです。
そのため、レーザー治療はピコレーザーが良い適応になります。
色を明るくするために使用する黄色やオレンジの色は反応がしにくいため、回数は複数回かかります。
切除術
部位によっては気になる部分を切って縫合する切除術が適応になる場合があります。
複数回レーザーを照射したけど変化がない、除去を急いでいるという方にオススメです。
主に眉のアートメイクが適応になりますが、手術になりますので腫れや内出血などのダウンタイムの時間が必要で、抜糸は約1週間後になります。1度で除去できますが、時間をしっかりとれる方に適した施術です。
眉の下のラインを除去したい場合には、目の上のたるみと一緒に除去する『眉下切開』と一緒に組み合わせることも可能です。
切除によるアートメイク除去を行うクリニックは少ないため、クリニック選びが大切です。
切らない切除『N-DERM』
先ほど切除について簡単に説明しましたが、切らずに色素を皮膚ごと除去できるのか『N-DERM治療』です。
韓国では保険診療や美容医療で最近よく使われており、FDA認可も受けているため安全で信頼性の高い機器ですが、日本にはまだ当院にしかありません。
色素が入っている部位を皮膚全層でくり抜いて除去をする方法なので切除と同じく効果が確実なのが特徴です。
また切除と違い、糸がつかないためダウンタイムが比較的楽になり、くり抜いたホールは約1週間で塞がります。
除去液
レーザーや切除などの施術ができない一部のクリニックでは除去液が使用されることがあります。
除去液とは乳酸やグリコール酸などのピーリングに使用されるような酸性の成分をアートメイクと同じように針で皮膚に入れ込み除去する方法です。
酸性の液体を皮膚に入れ込むため、炎症が強く腫れや出たり、皮膚の凹みにより傷跡が目立つ場合もあるため注意が必要です。
最近では除去液を使用するクリニックは少なくなっています。
カバーアップ
色素の除去ではなく、肌色のインクを上から入れることでアートメイクを目立たなくする方法です。
肌色のインクは酸化チタンが含まれるため、その後に除去を希望しレーザーを照射すると『黒色変化』といって色が黒く変化するリスクがとても高くなります。
黒色変化が起きると除去までにレーザー照射の回数がかかるため、除去の難易度が上がってしまいます。
また白や肌色をベースにしたインクは色抜けがはやいため、下にある元の色が出てくる場合がよくあります。
結局レーザー治療をご希望されて黒色変化のにリスクに悩む方も多くいるのであまりオススメではありません。
施術を受ける際にはしっかりリスクを理解しましょう。
アートメイクを除去する際の注意点は?
アートメイク除去は皮膚に定着しているインクを除去するためリスクが伴います。
施術方法によって痛みやダウンタイム・リスクも変わりますので、施術前にしっかり理解することを心がけてカウンセリングを受けましょう。
ここでは各施術の様々な注意点についてまとめてみます。
眉やまつ毛、ヘアラインの毛が減る可能性がある
レーザー治療の場合は黒や茶の濃い色から除去していきますが、黒に反応する波長は毛根にも反応してしまいます。
毛には生え変わりをする毛周期があり、レーザーが反応するのはその中の一部の周期のものになりますので全身脱毛などでも複数回回数かかります。
そのため1度の照射で全部の毛根に脱毛効果があるわけではありませんが、複数回施術することが多いレーザーでの施術ではダメージは受けやすくなります。
眉毛やまつ毛などの毛根のケアや保護もできるクリニックを選ぶと良いでしょう。
ダウンタイムが必要
レーザー治療の場合は赤みやヒリヒリする痛みが数日~1週間程度続く場合があります。
また切除の場合は腫れや内出血、また傷がくっつく1週間までは糸がついている状態です。
各施術により必要なダウンタイムは変わってきますので、施術前のカウンセリングで確認しましょう。
1回での除去は難しい
切除以外の方法は複数回施術が必要になる場合があります。
レーザー治療の場合は濃い色のみであれは1-2回で薄くなることが多いですが、色の調整に使用した黄色やオレンジも除去する場合は3-4回が目安になります。
N-DERMは色の濃さにより1-2回が目安です。
その方の状態やご希望のレベルによっても施術回数が変わってきますので、診察の際に詳しく希望を伝えると良いと思います。
剃毛が必要な場合がある
眉やヘアラインのレーザー治療の際に剃毛をお勧めされる場合があります。
剃毛なしでも照射は可能ですが、毛が反応して白くなったり、施術の1回効果が少し落ちてしまう場合があります。
クリニックによっては剃毛なしでのみレーザー照射行うこともあるので事前に確認すると良いでしょう。
黒色変化
アートメイクで使用するインクに酸化鉄や酸化チタンなどの金属が含まれているとレーザーの照射で黒色変化といって色が黒く変化する場合があります。
黒色変化が起きた場合は除去までにレーザー照射の施術回数が多めにかかる傾向にあります。
使用したインクに含まれるものなのでアートメイクをしたクリニックなどを事前にお伝えすることでインクが想定できる場合には照射方法を変えることがあります。
傷跡が残る
レーザーといっても一時的に皮膚に負担かかかるため、一見わからなくても傷になっている場合があります。
その場合は次にアートメイクをする際に色が入りにくい、まだらになりやすいなどのリスクがあります。
また除去液などはかなり炎症が強いために使用した部位が凹んでしまうことがあります。
各施術のリスクをしっかり理解することが必要です。
アートメイク除去の施術回数や期間は?
アートメイクの除去は施術方法や使用しているインク種類、お肌の状態などにより施術回数や期間が変わってきます。
どの施術がどのくらい回数がかかるのかも含めて簡単にまとめていきます。
最短1回~MAX5回で薄くなる?
アートメイク除去は方法によって費用や施術回数が変わってきます。
ここでは大まかに各施術の必要回数の目安をまとめてみます。
レーザー治療はピコレーザーを使用した場合、濃い色の除去は1-2回、黄色やオレンジなど調整に使う薄い色も除去するなら3-4回が目安になります。
黒色変化が起きやすいインクの場合は5回前後かかる可能性があります。
切除の場合は1回で治療が終了します。ただ適応がレーザーに比べて狭くなります。
N-DERMはレーザーを併用するかでも治療回数が変わりますが、1-2回が目安になります。
除去液は使用する成分により1回効果が変わりますが、炎症が強いと凹みが出るためあまり強く反応させられないのが特徴です。
薄くするくらいなら2-5回前後、しっかり除去を希望する場合はそれ以上になる可能性があります。カバーアップは色の定着まで複数回行います。
またその後の除去は黒色変化のリスクが上がるため、施術受ける際は慎重に考える必要があります。
薄くなるまでに必要な期間は1-8ヶ月?
アートメイク除去において薄くなるまでに必要な期間は施術方法やインクの種類・深さ・皮膚の状態や施術後の経過などによって変わってきます。
レーザー治療では1~2か月おきに2~4回なので1~8カ月が目安です。
切除は1回で終わりますが、傷が落ち着くまで赤みや硬さが数カ月続く場合があります。
N-DERMは1~2か月おきに1~2回なので2~4カ月が目安です。
除去液は液体の種類や部位により半年から1年かかる場合もあります。
カバーアップは複数回施術を行うため3~6カ月が目安となります。
アートメイク除去に関するよくある質問
アートメイク除去に関してカウンセリングの際に多く質問される内容をご紹介します。
除去をお考えのみなさんがカウンセリング前に知れる情報として少しでも参考になれば嬉しいです。
1回でアートメイクはとれますか?
施術方法によりますが、基本的には数回回数はかかると考えた方が良いと思います。
特に人気のレーザー治療は黒や茶の濃い色のみの除去か調整に使用する黄色やオレンジなどの除去も行うかで必要な回数が変わってきます。
どこまでご希望されるかを考えながらカウンセリングで相談してみましょう。
剃毛は必要ですか?
特に眉やヘアラインのアートメイク除去に関しての質問で多いのがこちらです。
レーザー治療の場合は皮膚に照射する前に毛に当たってしまうことにより1回効果が少し落ちたり、反応した毛が一部白くなる可能性があります。
またクリニックによっては剃毛した部分のみ照射するクリニックもあります。
日常生活において剃毛をすると困る方もいるので、その場合は剃毛なしで施術をしてくれるクリニックを探してみましょう。
メイクはいつから可能ですか?
レーザー治療の場合は1週間ほど施術部位のメイクはお休みしていただきます。
傷の状態にアイメイクの濃い色が入ってしまうとそれがまたアートメイクやタトゥーのようになるリスクがあるためです。
傷が落ち着いたらメイクは可能です。
再びアートメイクをいれることはできますか?
アートメイク除去後にまたアートメイクを入れたいと考えている方は意外と多いです。
その場合は除去方法によりインクが入りにくい状態になる場合があるので、除去の診察の際に事前に伝えておくと良いでしょう。
また切除の場合は傷跡の上はインクが定着しにくくなりますので注意しましょう。
施術の痛みはありますか?
施術の方法によりますが、どの方法も痛みを伴うものが多いので基本的には麻酔を行って施術をします。
レーザー治療の場合は麻酔クリームや笑気麻酔・局所麻酔・ブロック麻酔などを行います。
麻酔なしの場合はゴムではじかれたような痛みがありますが、目元の施術で痛みで動いてしまうと危ないため、麻酔はしっかり行うクリニックを選ぶと良いと思います。
ziz CLINICのアートメイク除去
当院では様々な部位のアートメイク除去を行っており、全色対応のピコレーザーを使用するため複数のインクを使用していても除去が可能です。
個人差はありますが濃い色のみの除去あれば1-2回で効果があり、また調整ので使用する黄色やオレンジの除去も含める場合は3-4回の施術が必要です。
またレーザー治療だけでなく、切除や切らない切除と言われる『N-DERM』の治療も可能です。
脱毛や毛根へのダメージが気になる方やできるだけ傷をキレイに除去したい方にはエクソソームで毛根や傷の修復を促す施術も行っています。
どんどん多様になっているアートメイクですが、除去を行っているクリニックはまだまだ少ないのが現状です。
最近では医療アートメイクを行うクリニックからの問い合わせや見学も多く、提携クリニックも増えています。
またアートメイクの入れ直しをお考えの方には提携先の医療アートメイククリニックの紹介も行っていますので気軽にご相談ください。
まとめ
今人気の医療アートメイクですが、その除去について施術内容やメリット・デメリット・除去までの期間などについて簡単にまとめてみました。
アートメイクにも、アートメイクの除去にも必ずリスクがあります。また修正でできること、修正では難しいこともありますので、もしも除去を考える際にはそのあたりも相談できるクリニックがおススメです。
後悔なくアートメイクの施術を受けていただくためにも、リスクを考慮の上で自分にあったクリニックを探してみるのも良いと思います。
最近増えてきているアートメイクの除去ですが、アートメイク後に困っている方がいたら少しでも参考になれば嬉しいです。
監修医師プロフィール
経歴
2007 | 岩手医科大学医学部 卒業 |
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2007 | 盛岡赤十字病院 勤務 |
2009 | 岩手医科大学形成外科 勤務 |
2010 | タウン形成外科クリニック盛岡院院長 就任 |
2013 | 湘南美容クリニック仙台院 入職 |
2014 | 湘南美容AGAクリニック仙台院院長 |
2015 | 湘南美容クリニック仙台院院長 |
2016 | 湘南美容クリニックエリア統括ドクター |
2019 | 湘南美容クリニック北日本ゾーンドクター |
2020 | 湘南美容クリニック技術指導医 |
2022 | ルラ美容クリニック 顧問兼特別技術指導医就任 |
2023 | ziz CLINIC 設立 院長就任 |